2024.12.24
熱狂的なファンをつくる
ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。
今週と来週のゲストは株式会社CRISP 代表取締役の宮野浩史さんです。
宮野浩史さんは10代で渡米されて、22歳で帰国後、タリーズコーヒージャパンに入社。
カスタムサラダ専門店『CRISP SALAD WORKS』を展開する株式会社クリスプを創業されています。
今週は主な事業内容について伺っていきたいんですが、まずカスタムサラダ専門店『CRISP SALAD WORKS』の特徴を教えてください。
「僕らのお店『CRISP SALAD WORKS』は、美味しくて一つでお腹いっぱいになるサラダの専門店ですね。」
おっしゃったようにサラダって何かのメインディッシュの前菜についたりっていうイメージがあったんですけど、このクリスプサラダは今本当に言っていただいたようにこれがもうメインディッシュになる、このサラダだけでお腹いっぱいになるんですよね。しかも飽きずに美味しく食べられるんですよ。店舗の方は今どういう感じでしょうか?
「店舗は東京中心なんですけれども、今29店舗展開していて、東京が25ぐらいで神奈川に2店舗、大阪にも2店舗、今やってます。」
なんといっても特徴なのが、レジがない。最初はレジありましたよね。そうです。最初の方はありました。もうないんですか?
「ないというか有人のレジがなくてですね、店頭の場合だとタッチパネルのセルフレジか、あと多いのはモバイルオーダーで自社のアプリを実は自社のエンジニアで開発していて、オフィス街とかだとこれを使う方がもう8割ぐらいいらっしゃいます。」
まだ食べたことない、利用したことないという方のために、具体的にどんなふうにカスタムしていくのか教えてください。
「僕らの場合は元々決まったサラダのメニューというのも10種類ぐらいあって、その中からもちろん選んでいただくこともできるんですけれども、僕らの一番の楽しみ方っていうのはカスタムしていただくことなんで、ベースの野菜、ロメインレタスとかほうれん草とかケールとかから、一つもしくは二つ選んで、その後に20種類ぐらいトッピングがあるんですけれども、そこから4つ好きなの選んでいただいて、さらにお肉とかチーズとかアボカドとかも足していただけるんで、サラダって言ってもサイドで食べるようなものじゃなくて、本当に1つで1食になるようなお腹いっぱいになるようなそういったサラダを提供しています。」
お店にレジじゃなくてモバイルオーダーもしくはタッチパネルということなんですけど、このモバイルオーダーはどういうふうにやるのか、説明していただいてもいいですか?
「モバイルオーダーの場合は事前にスマホにアプリをダウンロードしていただいて、本当簡単なんですけれども、自分でメニューを選んで、それこそ店頭だと、細かいカスタマイズはランチの忙しい時間だと、なんかちょっと気悪いな、後ろに人が並び始めちゃってもうちょっとゆっくり見たいのにということがあるので、なので自分の手元でゆっくりと考えていただいて、特に僕らの店だとオフィスの忙しい方も多いので、それこそランチタイムの時間がないときでも、ランチタイムになってエレベーター降りながらアプリで注文して、着いた頃にはもうできてるというようなことができます。」
大体オーダーしてから混雑時にもよると思うんですけどもどれぐらいでできるもんなんですか。
「僕らは5分以内に基本的に提供するっていうのを目指していて、僕もランチでよく使うんですけど、時間ないときも5分ぐらいでできてるんで、多分そうだと思います。」
本当にいろいろ寄り添ったサービスを提供してくれてるなというふうに感じるんですが、この外食産業のDX化を目指して起業されたということなんですが、これはなぜだったんですか?
「そうですね、僕は高校卒業してから20年以上は外食の業界にいて、なので外食大好きなんですけど、一方で結構感覚で商売をやってるところというのが、いいところでもあるんですけれども、なかなか再現性がなかったりとか、いわゆるカリスマ経営者みたいな人がこれだ、これが売れるかもとかこの場所売れるかもと言って決めるのは、それはそれでいいんだけれども、何だかよくわかんないけどうまくいってるから、次その成功ってどうやったらもう1回再現できるのかというのは結構難しいのかなと思っていて、ブラックボックスの中でビジネスやるんじゃなくて、お客様のことをもっと見えるようになって、働き手のことがもっと見るようになって、データと人の力と組み合わせて外食ってもっと魅力的な業界にできないのかなみたいなのが元々の思いですね。」
モバイルオーダーの話で、やっぱり自社でというふうに言ってましたけど、そうすることによってお客さんのデータとか好みとか傾向がわかったりするんですか?
「もうその通りですね。僕元々テクノロジーの出身の人間じゃなくて外食の人間なんで、わからなくてどこかでそういうのを作ってる会社ないかなと思って当時いろいろ探したんですけど、僕らがピンとくるのがなくて、だったらしょうがないから自分たちで作ろうと言って、例えば新商品売れましたといったときも、本当だったらその商品が売れたかどうかよりも、その商品を買った後に、そのお客様の来店って加速してるんだっけそれとも減速してるんだっけ、その商品が美味しかったら頻度が上がってるはずだったりとか、でもそれって今の外食とほとんど見えないんですよね。それすごく勿体ないなという。」
お店はどうしてレジなしにしようというふうに思ったんでしょうか?
「まさに初期の頃いらっしゃってくださったっていうので、多分すごい行列だったと思うんですよね。で待ち時間がすごく長くてしてはありがたい半分、申し訳ないなということがすごく多くて、せっかく来てくれてるのにお待たせしたりとか、もしくはこんな待つんだったらいいかって帰っちゃったりとか、なんとかならないのかなというところで、当時2014年15年とかにアメリカのスターバックスさんがちょうどモバイルオーダーっていうのをリリースされた時期で、こういう形であれば急いでる方は事前に頼んでいただいて、待ち時間なしで、買っていただけるし、それこそお客様もたくさん増えてきても、僕人の名前覚えてめちゃめちゃ苦手なんですけど、事前にアプリで登録しといてもらって名前自分で出してくれれば、覚えてなくてもお客様はわかるんで、何とかさんって言えるなという。」
店舗拡大とかビジネスを成長させるためにはこのDX化は必然なのかなと思うんですけど、その代わりお金かかるんじゃないかなと思ったのですが、この辺はどうだったんですか。
「僕らはですね、三菱商事さんという商社さんと、あとはベンチャーキャピタルさんからも10億円ぐらい投資をいただいていて、出資をいただいたお金を使って開発などをしている形になります。」
最後になりますが、これまで乗り越えてきたハードルを教えてください。
「そうですね、難しいんですけどすごく周りの人に恵まれてるなと思っていて、大変なときもいろいろあったと思うんですけれども、周囲の方に助けられて自分だけではできなかったことも少しずつ前に進めてこれたのかなって思ったりしています。」
株式会社CRISPの宮野浩史さんにお話を伺いました。ありがとうございました。